遠くから聞いてた 踏み切りのおと
通り過ぎる電車のおと
そのなかに君が乗ってるかもしれないと思いながら
僕はただ 壁にもたれていた

サイレンが止んで 不機嫌になって
もう行ってしまったのかと
我儘にため息ついて

真夜中がいけないんだ
余計なことを考えてしまうから
どんな夜でも踏切は休みなく サイレンを鳴らす
その音が 僕を連れて行くんだ


コンビニの袋 ぶら下げたまま
点滅するランプ 見てた
あのなかに飛び込んでみようかなんて思いながら
僕はただ じっと見つめていた

サイレンが止んで 踏切を渡る
あのとき飛び込んでいたらと
空想に遊びながら

真夜中がいけないんだ
苦しいことを思い出させるから
どんな夜でも踏切は休みなく サイレンを鳴らす
その音で 僕は堕ちて行くんだ


通り過ぎる想いは 通り過ぎていく電車のようで
それを眺めてる僕は 踏切に立っているようで


真夜中がいけないんだ
余計なことを考えてしまうから
どんな夜でも踏切は休みなく サイレンを鳴らす
その音が 僕を連れて行くんだ


遠くから聞いてた 踏み切りのおと
通り過ぎる電車のおと
そのなかに君が乗ってるかもしれないと思いながら
僕はただ 壁にもたれていた



056:踏切
踏切の「カンカンカンカン」って音はサイレンと呼んでもいいんでしょうか。いまいちどう呼んだらいいかわからない。
真夜中の踏切が好きです。何となく。
真っ暗な夜、赤く点滅するランプ、独特のサイレン。最高。
遠くから聞くのも好きです。
でも、真夏の昼下がりだと萎えます。

2005/09/05