名もなき旅人の詩 復活間近キャンペーン


*初めて来られた方のための説明*
「名もなき旅人の詩」は、結構長い間更新を停止しておりました。
(現在は停止期間を終了して更新再開しております)



「・・・っ!!呼んでる・・・」
姿は見えない、けれども確かに誰かが呼んでいる。
栄はきょろきょろと周りを見回すが、栄に関心をはらっている者はいないようだ。
「誰なんだよ・・・?」
声はなおも呼ぶ。
栄はその声に導かれ、追いかけた。

「うわっ・・・何だよ、誰の声だ・・・?」
「兄さん、今の声・・・兄さんにも聞こえたんですか?」
「えーっ、僕にも聞こえたよー!!でも、何だか・・・頭の中に直接来たみたいな声だった・・・」
蒼、紅、碧。三人、テーブルを囲んで談笑しているところに、突如飛び込んできた声。
「でもよ、確かなのは・・・」
「ええ・・・」
「呼んでる、ね・・・僕たちを」
椅子を微かに鳴らし、三人は立ち上がる。
「全く、なんだってんだろうな・・・」
足が勝手に動くような不思議な感覚に、思わずぽつりと漏らす。

「・・・・・・おや」
薔薇に囲まれた美しい庭で、一人佇む。
陽の光を浴びて、金糸の髪がきらきらと儚く輝く。
「ふふふ、これは、愉快なことになったねえ」
花弁に手を伸ばし、優しく撫でると花を摘み取る。
うっとりと目を閉じ口元に寄せれば、たちまち薔薇は色を失いかさかさと崩れた。
「・・・誰かな?私をこんなにも急かすのは・・・」
閉じていた瞳を開けば、見えるのは紅い光。
フロウは美しい庭に背を向け、歩き出した。

「・・・何だ?」
黒く、暗い森を影が飛ぶ。
月に照らされ、大鳥の尾のような濡羽色の髪が柔らかな光を宿し、なびく。
「誰かが、俺を・・・呼んだのか?」
不意に止まり、静かに蝙蝠のような羽をはためかせて地上に降り立つ。
辺りを見回しても、答えるのは風と木々の揺れる音だけ。
「・・・全く・・・行けばいいんだろう、行けば」
苛々と舌打ちをして、空を睨みつける瞳は深紅。
ヴィレは森を飛び出し、夜空に舞い上がった。

「・・・・・・―――」
一人、白い石碑の前に立つ白銀は、ようやくその白から顔を上げた。
呼ばれた。
「呼んでいる・・・」
誰かに。
「誰かが・・・」
抗い難い力に吸い寄せられるようだ。
白銀は迷うことなく、その場を離れた。
行かなければならないから。
「もし呼んでいるのが、あなたならば・・・」

そして彼らは集う。
白い光の中へと。
仲間達の後へ続く、銀の髪が振り向く。
「やはり、呼んでいたのは・・・」
あなた。


*管理人の戯言*
はい、というわけでワケ分からない文章も終了ですー(分かってんなら直せよ)
ええと、つまりですね・・・。
そう、コレを読んでいるあなたです!!彼らを呼んでいたのは!!(唐突)
つまり、読者様に呼ばれて、彼らは旅を再開したのです〜というコトです。
はい、恥ずかしい。(笑)
そんなに楽しみにしている人もいるかどうか怪しいのに調子に乗ってます。(恥)
いいんです、開き直らないとこんな文章書けない。(笑)
結構人気がある(推定)白銀においしいトコを持っていってもらいました。(セコい作戦)
というわけで、長らく更新を停止しておりましたが、「名もなき旅人の詩」間もなく復活ですv
今後とも彼らをよろしくお願いいたします!!



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